なす先生は家のこともなにもしない。
とにかくしない。
4年前に父親が他界して以来、掃除をした形跡がない。
僕とはその数か月あとくらいから飲み始めたので、
いつから掃除してないのかわからないのだが、
飲み始めたときはそれなりに片付いていたと思う。
ここんところずっと家の中は缶とペットボトルの山である。
一応生ごみは分別している、
なぜなら自分で畑で燃やしているっぽい。
「それのほうがめんどくさいだろ」と思うのだが。
すしや「先生よ、いいかげんゴミ捨てて来いよ。」
なす先生「あめーっ!こんだけあると捨てるの見られたら恥ずかしいだろ。」
「夜捨ててくればいいじゃん」
「じゃあ、一緒に捨てにいくべ」
「なんでや、知らんがな!」
すしや「先生よ、台所の蛍光灯もいいかげん買ってこいよ。もう一年以上はパチパチいってるぞ。」
なす先生「蛍光灯もなこの長さだと結構高いんだよな」
「たかだかタバコ2箱ぶんくらいだろ? つーか気になるだろ?」
「流しの電気つくから大丈夫だ。」
「いやまじで意味わからん、」
すしや「わかった、 先生な、本っ当に何もしないのが身についてしまっている。やばいぞ。
頑張らなくていいから、身の回りのこと、ちょっとでいいからやる習慣つけろ。
そこからだな。
そうだ、どうせ明日という1日もただイオン行くだけだろ?
明日の課題言うからやってみい。
蛍光灯を買ってきなさい。」
なす先生「あめっ! すしやよ、俺のチャーハンうまいぞ、イオンの3食分のやつ。」
「、、、、」
・「浴そう事件」
事件てことでもないのだが、
先生はもう何年も家でお風呂に浸かったことがない。
なす先生「すしやよ、このまえ部落の旅行で久しぶりに湯船に入ったやー」
すしや「よかったな。夏はいいけど、冬はたまに湯に浸かりたいやな。
何、風呂壊れてるの?」
「いや、壊れてはないけどなー、 壊れてないと思う。」
「そうなん、」
先生は何か流暢にしゃべらない。
すしや「何した? 何なの?」
なす先生「いや、 浴そうに水が入ってんだけどよ。 蓋したまましばらく開けてないんだよ。」
「そんなん開けて栓抜きゃいいだけじゃん。だーーっと。」
「いや、そうなんだけどなー」
すしや「え、何、いつから開けてないの?」
なす先生「しばらくだな、、 そのお湯に最後に入ったのが親父で、死ぬ数日前に入ったやつなんだよな。」
「っ!!!!! はっ!!??」
すしや「いやもう2年以上経ってるだろ!
何で? 集めてんの? 何? 育ててんの?」
なす先生「いやー、 なー、
開けたらエイリアンみたいなの出てきたらどうする?」
「でねーし! まじか、冬はともかく夏とかどうなってんの?」
「さあー、わからね」
すしや「シャワー入ってるだろう、臭いとかないの?」
なす先生「いや別に、」
「つーか、普段入ってるシャワーのすぐそこに、その浴そうがあるわけじゃん。
なんかいやじゃないのか?」
「まあなー」
「洗えって! 信じられん!」
「いや、いいよ、 じゃ、すしや一緒に洗うか。」
「いやだよ。」
すしや「よし! わかった、やってもいい。
やるか!
ただ動画に撮るぞ。」
なす先生「動画撮ってどうするよ、」
「YouTubeに流すか。」
「それはだめだ。」
現在もその浴そうの蓋は閉められたまま。
中の水は4年物くらいの代物になっている。
